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2009/02/18 - まだまだ地味!だね!


『F.E.A.R. 2: Project Origin』が中々届かないので、昨年大作ラッシュで買ったまま積んでいた『Brothers in Arms: Hell's Highway』を引っ張り出してきました。

しかし、これまた地味なゲームだなー。言いたい事は色々ありますが、一言に要約すると兎に角地味。こんな地味では他の作品に埋もれるのもむべなるかなって感じだなぁ。序盤だからって事もあるかもしれませんが、それにしても掴みは最悪です。僕は前作は遊んでいないのでその比較から語る事はできないのですが、しかしこれは前作関係無しに不味いんじゃないかな。

まずFPSの基本である操作感の気持ちよさがなってない。歩いたり走ったりの基本的な感触がもっさりしている上、走る場合は左右への振り向きが制限されるというコンソール特有の変な仕様がマウス+KBだと煩わしい。またカバーシステムも洗練されていなくて、カバー、離脱、移動、飛び越えの操作が一々カバーからの離脱を挟まないと行えなくて融通が利かない。『Gears of War』のワンボタンで殆どのアクションが実行可能だったのを比べると明らかに劣る。

戦闘の描写も冴えがない。本作の根幹であるRTS風に舞台を指揮し、援護射撃で牽制しながら回りこんで敵の横腹を突付いていくデザイン自体は悪くない、というよりも現状は何とも言えません。しかしそれを盛り上げる演出がまるで駄目だ。銃撃感が乏しく、環境も非常に静的、音響効果も貧相で戦っているという危機感が伝わってこない。

僕が今回特に気になったのは音響効果の部分。一般のレビューでは通常音響効果についてはグラフィックスほど重視して語られない要素です。これは僕のレビューに関しても言える事なので反省しなければいけないんだけど、しかし音響の役割ってのは実はレビューでの扱い以上に大きいものなのですね。

最近では『Mirror's Edge』が良い例で、ビルの屋上から聞こえる都市の喧騒の再現に非常に拘っていた。あの作品は見た目が非常に閑散としている分、音響を駆使しする事で都市の生活観、息づいている様子が表現しようとしていました。逆に言えば音響とは画面に映らない世界までを表す事ができる要素と言えます。

この音響は実生活ではあって当たり前なので普通にゲームをしていても、それが良く出来ていればと言うか自然であればあるほど気に留まらなくなる。しかしこれが不自然なものになると途端に違和感を感じるもの。あるべきものが無い違和感。まるでそこの空間だけが切り抜かれているかのような違和感。

正しく『Brothers in Arms: Hell's Highway』がそれであります。世界の広がりを感じさせる、自然な空間を演出する為の音響がなってない。もっと言うと自然に感じるまでの音の種類と量が絶対的に足りていない。戦っているという雰囲気が無ければ、農村部ののんびりした雰囲気も無い。そして何よりもそれでは盛り上がりを感じない!

それらが鬱積して出てくる感想が、詰まる所"地味"なわけです。何も『Call of Duty』シリーズみたいにしろとは言わないけど、もう少し派手さが必要なのではないでしょうか。と言ってもこれは演出の志向というよりかは単に技術的な不足だと思うな。例えばヘッドショットの時のスロモーション効果を見ても、何とか盛り上げようとはしているみたいですが見事に滑ってますね。全然爽快に感じない。

まぁこれでもまだ序盤だし、これから盛り上がってくれる事を期待しよう・・・

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